毎年6月から10月にかけて日本列島を襲う台風は、家屋に甚大な被害をもたらす可能性があります。被害を最小限に抑えるためには、台風シーズン前の事前点検が効果的です。本記事では、住宅所有者が自分で行える点検のポイントを項目別に紹介します。
屋根の点検ポイント
屋根は台風の風圧と雨漏りリスクに最初にさらされる部分です。地上から目視できる範囲でも、ある程度の判断が可能です。
瓦葺きの場合は、瓦のずれやひび割れがないか確認しましょう。特に棟瓦(むねがわら)と呼ばれる屋根の最上部の瓦は、風の影響を受けやすいため注意が必要です。スレート屋根の場合は、材料の浮きや割れの有無をチェックします。また、屋根と外壁の取り合い部分に隙間がないかも確認しておくとよいでしょう。
ただし、屋根の詳細な点検は転落のリスクがあるため、双眼鏡での目視や、専門業者による点検の利用も検討してください。
外壁と窓周りの確認
外壁のひび割れやシーリング材の劣化は、台風時の雨漏りにつながります。壁全体をくまなく確認し、目立つ亀裂や剥がれ、コーキング(シーリング)の欠損がないか見ておきます。
窓やドアの周囲は特に雨水が侵入しやすい箇所です。フレーム周りのシーリング材が硬化していないか、窓枠に隙間がないかを点検しましょう。樹脂製の庇(ひさし)がある場合は、留め金具の緩みもチェックします。
小さなひび割れでも、台風時の強い雨圧で水が浸透する可能性があります。見つかった場合は、本格的な修繕の前に専門家に相談することをお勧めします。
排水設備と雨樋の確認
雨樋の詰まりは、雨水の適切な排水を妨げ、外壁への浸水や基礎への水溜まりを招きます。落ち葉やゴミが溜まっていないか、樋が破損していないかを確認しましょう。
地面の排水も重要です。住宅周辺に水が溜まりやすい場所がないか、排水口が詰まっていないかを点検します。特に庭やアプローチに低くなっている部分があれば、台風時の大雨で浸水するリスクが高まります。
基礎周辺の土が沈下していないかも併せて確認しておくと、雨水の流れをより正確に判断できます。
門扉や物干し竿などの外構品
台風時に風で飛ばされやすい物は、事前に固定するか屋内に移動させる必要があります。物干し竿、プランター、ガーデンライト、ゴミ箱など、軽い物から重い物まで、固定状態をまず確認しましょう。
門扉やフェンスの柱が傾いていないか、留め具が緩んでいないかも見ておきます。小さなぐらつきでも、強風で破損する可能性があります。トタン屋根のカーポートやテラスがある場合は、留め具全体をチェックしておくと安心です。
点検後の対応を計画する
点検で問題が見つかった場合、台風シーズン前に修繕を完了することが理想的です。ただし、修繕の内容によって対応時期は異なります。
軽微なコーキングの欠損や樋の詰まり清掃は、比較的短期間で対応可能です。一方、屋根瓦の修繕や外壁のひび割れ修復は、業者の手配や施工期間を考慮して、早めに相談しておくことをお勧めします。
点検結果をまとめておくことで、専門業者に相談する際も説明がスムーズになります。写真を撮っておくのも効果的です。
台風による被害は、事前の点検と対策で大幅に軽減できます。自分で判断できない部分については、無理をせず専門家の意見を求めることが安全かつ確実な選択肢となるでしょう。
この時期の対策とあわせて、詳しい対策はこちらもご確認ください。